キャッチコピーの落とし穴

キャッチコピーの落とし穴

キャッチコピーには落とし穴がある
キャッチコピーはチラシの命といっても良いでしょう。アイキャッチとし ては写真もキャラクターもありますが、キャッチコピーの重要性とは比較 になりません。

ここで世間が常識としているキャッチコピーの間違いを言います。流行る キャッチコピーがいいキャッチコピーだという評価をします。その評価は 宣伝効果とは関係しないのです。

大流行したキャッチコピーの中に、これは50歳以上だと覚えていると思 いますが、大橋巨泉氏の『はっぱふみふみ・・・』というのがあります。 たしか万年筆のCMだったように記憶しています。メーカーは覚えていま せん。

実際に売れたのかどうかは知りませんが、商品名が記憶されないCMでは 売れ行きはCMが流行るほどではないでしょう。

矢沢栄吉氏の『アミノ酸まとめてドン!』も流行りました。私も一度で覚 えたほどのインパクトです。しかしその飲料の名前はわかりません。

随分昔のテレビCMで薬師丸さんが『ちゃんりんしゃん』と言って流行語 になったCMも商品は売れませんでした。商品名が記憶されなかったから です。

矢田亜希子さんの『よ〜く考えよ〜』のCMも会社名は覚えていません。 私がよほど記憶力が悪いのであればしかたがないですが、通常レベルの記 憶力はあると思います。

なぜこういう広告が作られるのかというと、CMは商品を売ることよりも CMのインパクト重視で作られているからです。CMが良いから商品が売 れたのかどうか証明することができません。

テレビショッピングだと反響がすぐにわかります。放送後に注文がいくつ 入ったか結果が明確です。ところがテレビ、ラジオ、新聞などの広告はわ からないのです。

そこで広告代理店は商品が売れたかどうかよりも、CMが流行ったかどう かに力点を置きます。CMが流行れば広告代理店の評価が高くなります。 それで売れなくても商品の『せい』にできるのです。

こんなものを参考にして流行りそうなキャッチコピーを考えても、うまく いくはずがありません。

キャッチコピーは『よ〜く考えよ〜』です。

毎日チラシを見ていて思うのは、あまりにもごちゃごちゃと入れ過ぎてい るということです。こんなもの活字読みたい症候群の人しか読みません。

私が学生の頃、毎日新聞社の編集部でアルバイトをしていたことがありま す。朝9時といえば編集部はほとんど社員がいません。購読者から電話が かかってくるのです。○○面のどこそこの漢字が間違っているという内容 です。

それは普通の人だと気にも留めないことなのですが、わざわざ電話を入れ てくるのです。間違いを指摘して満足する比較的暇な人です。こういう人 はチラシで間違い探しをするだけでお客にはなりません。

最近のマーティングのノウハウ本には、お客が死ぬほど困っている問題を 解決できることをアピールすれば良いというようなことが書いてあります。
そんなことで良いキャッチコピーはできません。死ぬほど困っている人は 問題解決をチラシに求めません。というか読みません。余裕がないですか らね。

いろいろなノウハウ本や金儲け主義のコンサルタントに欺かれないように 自分で考えることです。お客を思えば言葉が湧いてきますよ。

チラシに役立つ書籍選書
仕事柄ですが、たくさんの本を読みます。営業、マーケティング、販促などのジャンルはほとんどすべて目を通しています。しかし、次々と新刊本は出版されていますが、中味はとても新しいとはいえません。 そのような本を読むのは、時間とお金の無駄です。 数百冊もある本の中から これだけ読めば十分という本だけをリストにしました。もちろんそれ以上読まれることがベターですが・・・・。  お勧めする本だけで、ほとんどの用は足りると考えています。宣伝文句に騙されないで本当に実践で役に立つ本だけを読みましょう。  新刊本はチェックして、良い本があれば定期的に更新しております。